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LIFE2026.07.17

平均寿命と健康寿命、その差は男性8.5年・女性11.6年。「元気でいられる年数」を知って今から備える

平均寿命と健康寿命の違いを示す図解。男性は平均寿命81.09年に対し健康寿命72.57年、女性は平均寿命87.13年に対し健康寿命75.45年

「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりました。日本人の平均寿命は、男性が約81年、女性が約87年。世界でもトップクラスの長寿国です。

でも、ここでひとつ大事な問いがあります。その年齢まで、ずっと元気に過ごせるのでしょうか?

実は、寿命には「平均寿命」と「健康寿命」という2つのものさしがあり、この2つには男性で約8.5年、女性で約11.6年もの差があります。この記事では、厚生労働省の最新データをもとに、2つの違いと「差の意味」を、図と表でやさしく整理します。

平均寿命と健康寿命、なにが違う?

まず言葉の意味から。むずかしい定義を、ざっくり一言でいうとこうなります。

  • 平均寿命 …… その年に生まれた0歳の赤ちゃんが、平均して何年生きられるかを示した数字(=命の長さ)
  • 健康寿命 …… 健康上の問題で日常生活が制限されることなく過ごせる期間(=元気でいられる長さ

そして、平均寿命から健康寿命を引いた残りの期間が、「日常生活に何らかの制限がある期間」。つまり、介護や医療のサポートを受けながら暮らす可能性のある期間です。図にすると、こうなります。

平均寿命と健康寿命の差(2022年) 健康寿命(元気に過ごせる期間) 日常生活に制限がある期間 男性 健康寿命 72.57年 差 8.49年 平均寿命 81.05年 女性 健康寿命 75.45年 差 11.63年 平均寿命 87.09年 0歳 40歳 60歳 80歳 オレンジの期間=介護や医療のサポートが必要になるかもしれない期間
出典:厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」「令和4年簡易生命表」をもとに作成。差は同じ2022年の値どうしで比較。

最新データを表で確認

最新の数字を表にまとめました。平均寿命は毎年、健康寿命は3年ごとに厚生労働省が発表しています。

項目男性女性発表年
平均寿命(2024年)81.09年87.13年2025年7月
健康寿命(2022年)72.57年75.45年2024年12月
差(2022年の値どうしで比較)8.49年11.63年

ちなみに日本の平均寿命は、女性は40年連続で世界1位、男性も世界6位という水準です(2024年・厚生労働省の国際比較より)。長生きできる国であることは間違いありません。だからこそ、「その長い人生を、どれだけ元気に過ごせるか」が大事になってきます。

差は縮まってきている? 過去からの推移

「差が9〜12年もあるのか…」と不安になった方に、少し明るいニュースも。実は健康寿命は年々のびていて、平均寿命との差は少しずつ縮まっています。2022年の差(男性8.49年・女性11.63年)は、調査開始以来もっとも短い数字でした。

「日常生活に制限がある期間」の推移 男性 女性 9.1312.68 9.0212.40 8.8412.35 8.7312.07 8.4911.63 2010年 2013年 2016年 2019年 2022年 単位:年。男女とも、差は少しずつ縮まってきている
出典:厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」ほか各年の簡易生命表・国民生活基礎調査をもとに作成。

数字の推移を表でも載せておきます。

男性女性
平均寿命健康寿命平均寿命健康寿命
2010年79.55年70.42年86.30年73.62年
2013年80.21年71.19年86.61年74.21年
2016年80.98年72.14年87.14年74.79年
2019年81.41年72.68年87.45年75.38年
2022年81.05年72.57年87.09年75.45年

この十数年で、健康寿命は男性で約2.2年、女性で約1.8年のびました。医療の進歩だけでなく、健康意識の高まりや生活習慣の改善が効いていると言われています。

なぜこの「差」が問題なのか。お金の話

平均寿命と健康寿命の差=「日常生活に制限がある期間」は、介護や医療にお金がかかりやすい期間でもあります。ここは、お金のことを考えるこのブログとしても、しっかり触れておきたいところです。

💰 介護にかかるお金の目安

生命保険文化センターの調査(2021年度)によると、介護に必要だった費用は、住宅リフォームや介護ベッド購入などの一時的な費用が平均 約74万円、毎月の費用が平均 約8.3万円。介護期間の平均は約5年1か月でした。

単純に計算すると、1人あたり合計 約580万円 が目安になります。もちろん個人差は大きいですが、「差の期間」には、これだけの備えが必要になるかもしれない——そう考えると、数字の意味がぐっと現実的になりますよね。

つまり、老後のお金を考えるときは「何歳まで生きるか」だけでなく、「元気に動けるのは何歳ごろまでか」「そのあとの期間にいくら備えるか」という2段階で考えるのが現実的です。

幸い、この備えは特別なことではありません。生活防衛費を確保して、余ったお金をNISAなどでコツコツ育てていく——当ブログでいつもお伝えしている基本の型が、そのまま健康寿命後の備えにもなります。

健康寿命をのばすために、今日からできること

お金の備えと同じくらい大事なのが、健康寿命そのものをのばす努力です。国の健康づくり計画「健康日本21」などで挙げられているポイントは、実はとてもシンプルです。

  • 適度な運動——1日プラス10分、歩く量を増やすだけでも効果があると言われています。エレベーターを階段に変えるところから。
  • バランスの良い食事——主食・主菜・副菜をそろえる、塩分を控えめに、野菜を1皿プラス。
  • 禁煙・お酒はほどほどに——喫煙は健康寿命を縮める最大級の要因のひとつです。
  • 定期的な健診・歯科検診——生活習慣病は自覚症状が出る前に見つけるのが肝心。歯の健康は食べる力=元気の土台です。
  • 人とのつながり・社会参加——趣味や地域活動など、外に出て人と関わることが心身の健康を保つと報告されています。

どれも「明日から全部やる」必要はありません。投資と同じで、小さく始めて長く続けることがいちばんの近道です。

まとめ

最後に、この記事のポイントを整理します。

  • 平均寿命は「命の長さ」、健康寿命は「元気に過ごせる長さ
  • 最新データでは平均寿命が男性81.09年・女性87.13年(2024年)、健康寿命が男性72.57年・女性75.45年(2022年)
  • その差は男性8.49年・女性11.63年。介護や医療の備えが必要になるかもしれない期間
  • 差は少しずつ縮まっており、健康寿命はのばせる
  • 備えは「健康づくり」と「お金づくり」の両輪で

長生きが当たり前になった時代。「何歳まで生きるか」ではなく「何歳まで元気でいられるか」を軸に、健康もお金も、今日から少しずつ育てていきましょう。

※本記事は2026年7月時点の公表データをもとにしています。出典:厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」(2025年7月公表)、厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」(健康日本21〈第三次〉推進専門委員会資料、2024年12月)、生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」。健康寿命は国民生活基礎調査をもとに3年ごとに算出されるため、平均寿命と調査年が異なります。差の値は同じ2022年の値どうしで比較したものです。

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